僧帽弁形成術はどれだけもつのか

クリニックには僧帽弁形成手術後の方がたくさん来られています。経過が良い場合は、形成された弁が良く機能しているかどうかを見る心エコー検査も年1回程度ですが、僧帽弁形成術がよく行われる非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全症の場合、手術がうまくゆけばほとんどの人は10年すぎても弁は手術直後とかわらない良い働きを保っています。


一般的には、手術前に弁がいたみすぎておらず、良い弁形成がされれば、という条件つきですがかなり長持ちします。現在行われている第二世代の弁形成術の歴史がまだ30年そこそこなのでそれ以上の長期のデータはありませんが、そのくらいまでは良いことがわかっています。
私のところに年1回来られているハーフマラソンの選手も、人工腱索を使った難しい形成手術後20年を超えましたが、逆流はほとんどなく良好です。


しかし若い方に対して弁形成術の説明をするとき、耐久性についてどういう説明がされているのか、時々気になります。生体弁については10年後に予想される再手術についてよく説明されていると思いますが、若い人に弁形成をする場合はどうでしょうか。私は20代,30代のかたには50年-60年もつかどうかのデータがないので、「どこかで一度再手術があるかもしれないと思っていたほうがいいですよ」とお話するようにしています。
もちろん機械弁でもそれだけのデータはないので同様です。